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民事裁判

裁判官

突然裁判官が、傍聴席にいる私に向かい、『○○さん(私の事)、この事を貴方はどう思っているのですか、』と名指しで意見を求めた。
面食らった私は、【傍聴席から発言していいのでしょうか】と念を押した。
すると裁判官は被告側弁護士に向かい、『他の傍聴人は誰もいないし、被告側が了解するのであれば構わないでしょう、どうですか』と聞いた。
すると被告側弁護士は「当方は差し支えありません、・・・」と言い、私は裁判官の指揮のもと、傍聴人席から発言するという、珍しい経験をした。

これは今でも昨日のように思い出すが、もう6年も前の事です。
簡易裁判所での保険金請求事件で、原告は私の契約者、被告は私の所属保険会社、私は原告代理人という事で出廷して裁判は始まったのでした。
裁判官は公判冒頭での原告・被告の確認を終え、次に代理人許可申請について、○○は(私の事)原告の契約を扱った代理店であり、かつ被告保険会社の傘下にいる代理店でもある、この事件について経緯を詳細に知っているからというのが申請理由であるが、両者が出廷しており、又原告が代理人を必要とする特別の事情も見受けられない、よって代理人許可申請は却下する。
このように代理人許可申請は却下され、私は原告席に座る事は許されませんでした。
何回目かの公判で原告が大きなミスをした後、原告は上がり易い性格で、被告弁護人の言う事が理解できないときがある、という理由で2回目の代理人許可申請をするが、これもまた却下。
裁判官が私を名指し出来たのも、そのような流れで私が関わっていたからでした。

次に裁判官が傍聴席の私に質問したのは、裁判も大詰めを向かえ、原告の大きなミスから、不利な状況を脱し切れず、敗訴が頭をかすめ始めた頃でした。
『○○さん、未だに貴方の証人申請が出されていないが、どうして出さないのか、貴方が一番交渉経緯を知っているのでしょう、それを証言する気はないのですか。』
費用がなくて弁護士も立てていない私たちに、訴訟技術も何もあるわけはなく、見かねた裁判官が、上手にリードしてくれたのでした。

この裁判官に最後に会ったのは、判決が出て数ヵ月後の、裁判所の廊下であった。
すれ違うとき会釈をしたら、裁判官は立ち止まり、『○○さんでしたね、その後保険会社とは上手くいってますか』と気に掛けていたようでした。
【はい、お陰様で、あのときの幹部たちは異動になって、今はとてもいい幹部たちが来ています】
『それは良かった、保険会社とは上手に付き合った方がいいですよ』
この裁判官、その年、定年退官したそうだ。

この裁判の内容は、いずれまた。

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