人事異動その2

新支社長は？　

今度の異動で来る新支社長は、前職がパートナーズの社長だったらしい。
パートナーズって何かというと、私の所属する大手保険会社の100％出資の直営代理店子会社の事です。
えっ、代理店とは保険会社と委託契約で結ばれた、独立した別会社な筈ですが？
はい別会社です。たとえ100％出資の子会社とはいえ、別法人になっていますので、法律的には何の問題もない、という訳です。

保険会社によっては、古くから直販社員制度を取っている会社もありますが、直営代理店というのは、代理店制度を取ってきた保険会社の、最近出来た制度です。
構成は、社長は親会社から出向あるいは、定年少し前に退職して就任。
募集体制は元個人代理店主達と、新たに採用する若手社員。
規模は2億円以上の収入保険料が目安、社長の高給と若手社員の養成には資金が必要ですから。

この制度が出来た背景には、個人代理店の高齢化と、その対応策を独自で取れないまま、IT化の流れに取り残された、その代理店の経営能力の欠如があります。
さらにその代理店をフォローできない、仲間同士の連帯のなさという、悲しい現実もあります。
また保険会社としても、その代理店の契約者を、他社へ流出させたくない、シェアー競争という事情もあります。

今、1県1店を目途に、県庁所在地を中心に、構築していく方針らしい。
2億円の保険料分の代理店が、踏み台となり、いずれ消滅していく運命になる。
大型代理店といえども、直営代理店が出来ると、そこに情報が集中する関係上、苦戦を強いられると聞いている。
いずれにせよ、私達の歓迎するものではない。

新支社長はそこから来るのであるから、気が重くなる。
私のいる県にはまだパートナーズが無い、ここは県庁所在地ではないが、まさか狙われているのではないだろうな。
6年前、ここの支社でも一度立ち上げを失敗しているのに、そのリベンジという事か。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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